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03高周波こうしゅうは焼入やきい

高周波焼入れとは

高周波電流を発生させ、誘導加熱により鉄鋼製品の表面を加熱し冷却を行う焼入れ方法です。
コイルに高周波電流を流すと、電流に対して直角に磁界ができ、その磁界内に強磁性体の品物を置けば、品物は磁化されて磁石となります。その囲む面積分が発熱して温度上昇となり加熱されます。
加熱する品物により、移動・回転をする事により、連続した硬化層を得ることが出来ます。
浸透深さは、周波数が高ければ浅く、低いものほど深くなります。これに基づき硬化層の深さ等により機械の選定を行っております。

高周波焼入れとは

※移動焼入れ
(製品を移動させて連続で焼入れを行う方法)

※定置一発焼入れ

※定置一発焼入れ
(部品のみ回転させて、対象箇所全体を一度に加熱し、焼入れする方法)

※寸動焼入れ

※寸動焼入れ
(オペレーターが温度を見ながら加熱し、焼入れをする方法)

高周波焼入れの特徴

高周波焼入れは加熱効率が良く、1個に対しての作業時間が短い為、省エネルギーで加工賃を低減させることができます。
1個ずつの焼入れとなる為、小ロットでの処理も可能で、事前に連絡をいただければ特急対応も可能です。

必要な部分を局所的に加熱することができ、硬化深さの選定が自由で、硬化層以外に著しい熱影響を与えないよう制御できるので、母材の性能を保持できます。
急加熱・急冷却が可能で、表面に生じる圧縮残留応力は疲れ強さを向上させます。
短時間加熱であるため酸化が極めて少なく、他の方法に比べ焼入れ歪みが少なく仕上がります。

発熱は周囲の雰囲気に関係なく、冷却剤の調整・制御も容易であるので、公害の発生を抑えることができます。
電気エネルギーを利用するので、運転・標準化・自動化などが容易にできます。

保有設備

当社では、千田工場、加西第2工場あわせて39台の高周波設備を保有しており、内訳は真空管式29台、トランジスター式10台となります。
周波数は6kHz~200kHz、出力は35kW~900kWまで各種そろえており、要求される仕様に応じて機械の選定、コイルの製作を行い、焼入れを行います。

保有設備

コイル製作

当社のコイルは95%以上を自社製作しており、専用・汎用を全て含めると3000以上保有しております。
製品の仕様に応じてコイルを選定して焼入れを行う為、保有している物で焼入れ可能であれば納期短縮に繋がります。
特殊形状の物に関しても事前に打ち合わせを行うことで、製品入荷までにコイルの製作を行い、短納期での対応を可能としております。

コイル製作

材料分析器

千田工場では材料分析器を所有しています。
試作段階で分析・焼入れ性の確認を行い、データの保管をしております。

量産に入った際、同一条件での処理を行っても品質が安定しない場合に調査を行い、成分比較を行うことで原因の追究に役立てることができます。

その他にも、材質を登録する事で不明材料の調査を行うことが出来ます。

材料分析器

高周波焼入れ拠点(工場)情報

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